【朗報】iDeCoの制度改正。それでもまだ、あなたは保険で積立を続けますか?

保険の見直しをした時に、よくでてくるのが将来に向けた積立の話。もしかしたら、それで悩んでいてこの記事を読んでいる方もいるかもしれません。今は「金利が消滅した時代」なので、保険で貯蓄は条件的に厳しいのが実際のところです(保険会社の人間はあまり言いませんが)。

ということで、今回はiDeCo(個人型確定拠出年金)についてお伝えします。

要旨

将来の積立を考えたなら、まずはiDeCoを検討しましょう。節税効果もあって、2022年にはさらなる制度改正もあるのでやりやすくなると思います。保険はあくまでも保障で、貯蓄とは切り離して考えるべきです。その方が柔軟に対応しやすいからです。

あらためて、iDeCoとは?

公的年金以外で、将来を見据えて積立しておきたいなら、まずはiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)を検討しましょう。iDeCoは、国民が老後に向けた資産形成をしやすくするために日本国政府が設けた制度です。2001年にスタートし、2021年1月時点で185万人が加入しています。(有資格者はだいたい6,700万人いるので、まだまだ普及していないのが実情です)

iDeCoというのは、要するに国民年金の上乗せなんですよ。会社員や公務員は厚生年金、個人事業主やフリーランスは国民年金に加入していますが、iDeCoはそれらに上乗せする形で、任意で加入するものです。

毎月、あなたが決めた掛金で自らが選んだ金融商品で運用して、60歳以降に年金の代わりに受け取れるんです。

すでに個別株や投資信託で運用している人もいるかもしれませんが、iDeCo特有のメリットがあります。これから始める人もポイントをしっかり押さえて、賢い積立をしていきましょう。

あなどれない節税効果

最大のメリットは、掛金が全額所得控除されることです。将来の資産形成をしながら、翌年度の所得税と住民税が安くなるといううれしい仕組みなんです。

例えば、年収800万円で40歳の人が毎月2万円の掛金で60歳まで積み立てた場合、所得税と住民税で年間7万2000円もの節税効果があります。それが20年間続くとすれば、節税額は144万円にものぼります。積立の総額は480万円ですが、節税額を差し引いて考えると実質的には336万円の負担、ということになります。

また、毎月の掛金は自分で選択した商品(投資信託など)で運用されますが、そこで得られた利益には税金がかかりませんので、普通に投資するより断然有利なのです。そして、最終段階で積み立てたお金を受け取る際にも、一定の控除があります。

iDeCoの制度改正

これだけでもかなりおトクな制度なんですが、制度改正によって2022年4月以降はさらに善くなります。

受け取り開始時期の延長

現在(2021年3月)は、60歳から70歳の間に受け取りを開始しなくてはなりませんが、22年4月以降は受け取りの開始時期の上限年齢が5年延長されます。よって、最高で75歳での受取開始が可能になります。

つまりこれは、運用できる期間(お金を殖やす期間)が伸びたということなので、現役さながらの勢いでバリバリ働きたいと考えている方にとっては朗報だと思います。

積立期間の延長

現在、iDeCoに加入できるのは20歳~60歳未満の人ですが、22年5月以降は65歳未満までとなって、5年間延長されます。

65歳ごろまで働くのは普通になりつつあり、60歳以降も積立を続けたいという人が増えていくと考えられます。一時的に手元から現金がなくなりますが、やがてそれは大きなお金になって自分の元に還ってくると思えば、楽しく続けられると思います。

ただし、65歳まで積立期間を延長できるのは、あくまでも「国民年金に加入している」のが条件です。

企業型DCとの併走もしやすい

2022年10月には、「企業型DC」(企業型確定拠出年金)に加入している会社員にとってうれしい制度改正が行われます。企業型DCは退職金制度のひとつで、企業がお金を出して、運用先は従業員自身が選択する仕組みです。

このような企業で働いている方がiDeCoに加入しようとすると、会社の規約を変更しなければならず、とっても面倒なのです。2022年10月の改正では、そうした面倒な条件が撤廃されて、事業主の掛け金が拠出限度額(月額5万5000円)に満たない場合は、規約を変更することなく、iDeCoに加入できるようになります。

掛金の金額は、「2万円以内、かつ、事業主の掛金と合わせて月額5万5000円を超えない範囲」です。

また、確定給付企業年金(DB)などにも加入している方は、事業主の掛け金が拠出限度額(月額2万7500円)に満たない場合には、iDeCoに加入できます。その場合、掛金は「1万2000円以内、かつ、事業主の掛金と合わせて月額2万7500円を超えない範囲」となります。

マッチング拠出とiDeCo

企業型DCについて、従業員自身も掛金を払う「マッチング拠出」を導入している会社もあります。現在は、マッチング拠出ができる企業の会社員の場合、iDeCoには加入できないのですが、2022年10月の制度改正で、マッチング拠出かiDeCoのいずれか一方を選択(併用は不可)できるようになります。

マッチング拠出の場合、資金の管理などにかかる手数料は会社負担ですが、iDeCoの場合は加入時・運用時にかかるコストが自己負担になります。また、運用先については、マッチング拠出では企業が選びますが、iDeCoでは自分で選ぶことができます。自分でやっていきたいという方は、iDeCoの加入も検討してください。

手頃な掛け金で始められる

たしかに、「原則60歳までは積み立てたお金を引き出せない」など、いくつかの条件はありますが、なんといっても月々5,000円という手頃な掛け金から積立をスタートできるのが魅力です。生活環境の変化など、先々で積立が苦しくなった場合は一時的に停止することもできます。

保険で積立?

保険の場合、この「一時停止」ができません。基本的に一度契約してしまえば、払込期間終了まではずっと続けることになります。たしかに、コロナの感染拡大期のように大規模な災害が起きた際には、どの会社も保険料の払込を猶予しますが、免除ではないため、近いうちにいずれ支払わないといけないのです。

もちろん、「減額」や「払済保険への切替」などを使って保険料の負担を軽くすることはできますが、一度そうしてしまうとその状態がずっと続くことになるのです。タイミングがきたら、また増額すればイイと考えがちですが、保険年齢が変わりますので条件は以前より不利になることを忘れてはならないでしょう。

ですから、保険はあくまでも保障と考えて、貯蓄とは切り離すべきなんです。実際、僕もそうしています。

将来の積立は、それぞれの目的に合わせてiDeCoのような他の制度を使ってやるのが賢い選択といえるでしょう。


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