地震保険のよくある勘違い

2011.3.11・・・東日本大震災から、今年で10年が経ちました。震災の当時、僕は大阪に住んでいたんだけれど、テレビ越しにみる東北の街の壊滅的な状態に言葉を失ったのを覚えています。もちろん、被害のあった場所は東北地方だけに限らないのだけれど、被災者の悲しみや苦しみは、僕の想像なんていともたやすく飛び越えていくんだろうと思います。

大規模な災害が発生した際、できるだけ早く生活を再建できるように、あらためて身の回りの物事を確認しておきたいですね。ということで今日は、地震保険のよくある勘違いについてお伝えします。

要旨

地震保険は他の保険と違い、国のバックアップが手厚い制度です。とはいえ、誤解が生じていることも多いので、その辺りをまとめてみました。最近では、著名ユーチューバーのようなインフルエンサーたちが誤った情報を発信しているケースも多々見受けられます。いざという時に助けてくれるのは彼らではありませんので、盲信せずに自分自身の目と耳で調べましょう。

地震大国ニッポン

日本は世界に15しかないプレートのうち4つを抱えていて、そのために地震が頻繁に起きます。世界の国土面積の0.28%しかないにもかかわらず、世界中で起きる地震の20%を経験しているんですよね。文字通り、地震大国なのです。

自然災害ですから、いつ起きるのかどのくらいの規模なのかは予想がつきません。科学的に100年単位で見れば、ある程度は予測がつくのかもしれませんが、今日明日の短い時間単位で生きている僕ら人間からすると、あまり役に立たないように感じてしまいます。

先の見えない不安とリスク・・・こういう時こそ、保険の出番です。

地震保険の仕組み

地震保険は、国と保険会社が共同して運営する公共性の高い保険です。実はこれってすごくレアなんですよ。なぜかというと、保険料に保険会社の儲けが含まれていないから。

通常では、火災保険でも医療保険でも、保険料の中にはその会社の取り分(利潤)が含まれています。民間でやっているんだから、それはそうですよね。一方、地震保険には会社の取り分は入っていなくて、その代わりを日本国政府がバックアップしているんです(政府管掌といいます)。大地震が来たら、保険金の支払いも巨額の数字になりますので、民間だけでは手に負えなくなるのを想定しているからなんですね。

また、地震保険の保険金支払い基準は、損害額に応じた実費補償ではなく、4つの区分(全損・大半損・小半損・一部損)に応じて支払金額が決まります。被災者にたいして、公正かつ迅速に保険金を支払い、できるだけ早く生活再建につなげてもらうため、一般的な保険(火災保険など)とは異なる基準になっています。

よくある勘違い

国がバックアップしてくれているというのはあまり知られていないのが実情で、だからこそ誤解も生まれやすいんです。下記のような、よくある勘違いをしないように気をつけましょう。

その1.火災保険に入っていれば大丈夫

火災保険は、「火災が起きた」という事象だけではお金はもらえません。その原因が大事なんです。寝たばこ、もらい火、調理中に油に引火・・・日常では色んな原因が考えられますが、地震による火災の場合は火災保険では補償されません。それを補うのが地震保険なのです。

その2.保険料が高い

地震保険の保険料は、「損害保険料率算出機構」という中立の機関が算出した保険料率をもとに計算されています。もちろん、誰かがピンハネしているわけではありません。「災害が多く発生すると支払金額も多くなるので、必然的に保険料も高くなる」という単純な保険の考えに基づいています。

ただし、住宅の免震や耐震性能に応じた割引制度があります。対象になれば、最大で保険料が50%割安になる場合もありますので、一度確認してみましょう。

その3.地震で保険会社が潰れたら何も補償されない

「地震で保険会社が潰れたら何も補償されないから、入るだけムダ」・・・某ユーチューバーがSNSで発信していました。こういった誤った情報を流されると、迷惑なんですよね~。実際は真逆ですよ。東日本大震災のケースでは、総額1兆円を超える保険金が支払われて、たくさんの被災者を経済的に支えました。

こういう情報を鵜呑みにする人なんているの?と思えたあなたは優秀です。むしろそれが普通の反応。でもね、「△△が言っている」というだけで盲信してしまう人たちも一定数いるのです。

万が一地震が来て家が壊れても、ユーチューバーは助けてくれません。地震保険特設サイト(日本損害保険協会)などの公的機関や専門家などの情報を自分自身で確認して、万一の際に後悔しないようにしましょう。


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