月々の保険料の目安はいくら?

保険の見直しをしていると、「皆さん月々いくらくらい払っているんですか?」と質問されることがあります。責めるわけではないんですが、どうしてそんなことを気にするのかなぁと思います。人それぞれ顔の形が異なるように、保険だって人それぞれなんです。

平均に合わせるより、自分の身の丈に合った範囲で保険を設計すべきです。今日はその目安についてお伝えします。

要旨

保険は大きなリスクに備えるためのモノ。優先順位をつけて、今の自分に合った設計をするのが大切です。そのためには、月々の保険料を予算組みすること。目安は家計支出の5%前後です。支払いを継続できる範囲に収めましょう。

保険の役割

保険の役割は、「不測の事態にたいする備え」です。とりわけ、確率は低いけれども起きたときにダメージが大きいリスクに対する備えが、保険の最も得意とするところです。一般消費者ならともかく保険のセールスパーソンでさえ、この本質を忘れてしまう人間がいるのです。

保険の種類はものすごくたくさんあるので、不安になればなるほどついあれもこれもとなりがちですが、あなたにとって本当に必要な保険なのか吟味する必要があります。優先順位をつけて、保険は必要最低限にするのが鉄則です。

大きなリスクに備える

不測の事態といっても、現金で補える範囲なら保険で備える必要はありません。「1泊の入院で10万円が受け取れる新しいタイプの保険です」・・・医療保険のよくあるキャッチコピーですが、新しいからといってそのことが最善を意味するとは限りません。なぜなら、その分は月々の保険料にきっちり上乗せてあるからです。

そもそも、1週間程度の短期入院なら現金で払えてしまうのではないでしょうか?そうであるとすれば、その保障は必要ないということになって、余計な保険料を削減することができるのです。

反対に、交通事故で意識を失ったまま100日間入院する場合はどうでしょう?治療費がかかるうえに働けなくなるので、収入が減ってしまうのでその補填も必要です。場合によっては、リハビリの可能性がでてくることも頭に入れておくべきでしょう。そうなると、経済的な負担は増えていきますので、そこを小さくしていくことこそが保険の役割といえます。

支払いを継続できるかどうか

保険に詳しい人ほど陥りがちな罠ですが、本来であれば必要とは思えない(現金で対処できる)保険にたくさん加入している場合があります。日常生活のリスクと一口に言っても、些細な事からインパクトが大きいモノまでたくさん存在します。そのほとんどに保険をかけて備えることはできますが、月々の保険料は当然高くなります。

また、現在余裕がある(独身、子どもがいない場合など)からといって貯蓄タイプの保険をかけすぎるのも問題です。保険は契約がスタートしてしまうと、保険料を支払い続けなければなりません。一般的な貯蓄(銀行預金・Nisa・iDeCoなど)であれば、一時の間ストップすることができるのですが、保険はそれができないのです。

保険は支払いを継続してなんぼです。そうでなければ意味がありません。30年先を考えて・・・とは言いません。元来、ヒトの脳は長期的なスパンで物事を考えるのが苦手なのです。とはいえ、せめて自分自身の3年後・5年後・7年後くらいまでは見据える必要があると、僕は思います。

保険を選ぶ際は、今払えるかよりも、先々で継続していくことは可能かどうかもきちんと考慮に入れましょう。

保険料の目安

生命保険見直しのポイントは、まずはじめに月々の支払いに回せる予算を確保することです。月々の保険料の目安は、家計支出の5%です。もちろん多少前後してもかまいませんが、その割合が無理なく保険を継続できる範囲になります。毎月の支出が家計全体で40万円とするなら、月々の保険料は2万円程度になります。

貯蓄型の保険を選ぶ場合は必然的に支払い保険料が高くなるので、貯蓄分を加味して予算を設定すると良いでしょう。

個人的には、貯蓄部分と保障部分の金額を明確に区別できない貯蓄型保険はオススメしません。ダメというわけではなく、財布に余裕があれば考えても良いというレベルです。


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